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ひびのあわ



みなとの生き物、すすき野原

よく晴れた日曜。

ロマンスカーに乗って、小田原まで出かけた。
車内には、おばちゃまたちの団体ご一行様がいて、
すでに夜の宴会かとみまごうかしましさ。
まぁ、それも連休のロマンスカーの持つ空気であることには、
かわりない…かもね。
車窓を眺めること小一時間。
小田原で降りて、JR線に乗り換える。ひとえき。

「早川駅」

駅から一番近い漁港のある駅。
JR東日本SuicaのTVCMで、ペンギンと女の子が出かけた海。
CMで出てくる風景がなかなかよくて、行ってみようということに。

漁港なので、釣り人が多い。

みなとの生き物、すすき野原_b0033797_23262574.jpg



防波堤にすわって、海を眺めているととても澄んでいて、
ちいさいちいさい魚がたっくさんまとまって、
まるでレオ・レオニの『スイミー』の絵本のように群れていた。
小さなふぐや、小さなイカ、小さなカニもいた。

ふふふふふ。すごく楽しい。すいすいすい。

ここは…水族館より楽しいぞ…と思いながら
秋の陽射しのした、かなり長いこと眺める




釣り船が、港に帰って来ると、そこがお家であろう、スロープになっている
なだらかな斜面には、なんとウニがいた。

みなとの生き物、すすき野原_b0033797_23265190.jpg

ちょっとさわってみると、動く。しばらくみていると
波にさらわれて、ひっくり返ってしまった。さかさまに。
ウニがちょっと、じたばたする図を見た。
手伝ってあげた方が、いいのかなぁと逡巡する一瞬。
が、次の波で無事、コロン、コロン、と元にもどり、ひと安心。


急に思い立って、箱根へすすき野原をみにいくことにする。
小田原でレンタカーを借りて、仙石原へ。
渋滞にまきこまれながらも、
夕暮れ寸前、陽が山に沈まんとするすすき野原にたどり着く。

私の背丈より高いほどの、秋風にそよぐすすきの穂にかこまれる。
確かになかなかの規模だ。
夕暮れ時の色も、幻想的。

みなとの生き物、すすき野原_b0033797_23272170.jpg



でも、壮大さでは九州の阿蘇のやまみちを通ったときの
いつまでも続くかと思われるすすきの原には、かなわないなぁ。
また行きたい。


でも、さすがの箱根。
帰りの山道はくねくねくねくね、車は数珠繋がり。
おかげで箱根の山の紺色の空に黄色くて、
まんまるの十五夜様、じっくりと眺めて光をあびることができました。
# by satomi_pomme | 2005-09-21 23:29 | おもい

秋の花

秋の花を部屋に飾る。

吾亦紅 われもこう

女郎花 おみなえし

竜胆 りんどう

薄 すすき

そして、秋明菊 しゅうめいぎく


みんな、すこうし憂いを帯びた、たたずまい。

そんな、きせつとなりました。


秋明菊(別名 貴船菊)にも、一重と八重がありますが、
一重のはかない花びらがとても好きです。
すこし黄みがかったやさしい乳白色の白がとても好きです。
今回、お店で出会ったのは、桃色の一重でした。
桃色も、あわく、やさしげな、灰をふくんだ桃色で気に入りました。

そして、われも、あかいのだ。とつつましやかにたたずむ吾亦紅。

鉢植えには桔梗も咲いている。


秋の月が満ちゆく日々、この花たちと過ごす夜。
# by satomi_pomme | 2005-09-15 00:19 | おもい

『チャーリーとチョコレート工場』

おぼえがき。

昨日『チャーリーとチョコレート工場』を観にいった。

もうそれはそれは期待に胸膨らまし、劇場に乗り込んだ。

ティム・バートン 
ジョニー・デップ

高校生の頃に観た『シザーハンズ』のころから、
私にとって間違いのない人たち。

もちろん、その映画はなかなかおもしろかったし、
映像も、その色彩も、音楽もよかった。
ブラックの加減とハートウォーミングの加減も、彼ららしくて、よい。

でもなにか、私の心の中は、もりあがりにかけてしまった
児童書のお話だから、教訓めいているのも、当然なんだけれど。


それにしてもジョニーの化けっぷりは当然のことながら、
チャーリー役の男の子は本当に愛らしい。
すべての登場人物たちがはまり役で、楽しめた。

ウンパ・ルンパの歌と踊りも目に焼きつく。
それから、ウィリー・ウォンカの「工場ウエルカムソング」
が耳についてはなれず、劇場を出て歩きながら口ずさんでしまう。

帰り道…板チョコを久しぶりに買ってしまった。
# by satomi_pomme | 2005-09-12 23:47 | えいが

茶色・・・?

衆院選からあけて一日。

この不均衡さは、やはり恐ろしいと、そう感じてしまう。
政権交代、までは実際にはむつかしいだろうとは思っていたが、
この数字の偏りは、驚いた。

今回、郵政民営化という問題を前面に押し出して
国民に問うたというカタチだった。

それも、みんなで考える問題の一つであることは変わりない。
けれど、国として考えるべきは、それだけでは、ない。

それだけのことを問われたわけではないはずだし、
今後、わが国がみんなで考えていかなければならない問題は
今、たくさん列をなして林立している。

この選挙の結果の数字をみて、ふと脳裏をよぎる一抹の不安がある。

最近こんな本を読んだ。
『憲法を変えて戦争に行こうという世の中にしないための18人の発言』


このことについて、私はほんのちょっとの入る隙間もなく、
憲法9条は、私たちが失ってはいけないものだ。とそう思っている。


でも、普段、本や映画や音楽や仕事の話をする、ある人と、
戦争についての話題になったときに、

彼はこういった。

「家族や、愛する人に、銃が向けられるならば、僕は迷わず自分も銃をかまえる」


・・・

・・・・・・

その気持ちに対して、

なぜ、銃を向けられることをまず前提におかなければならないのだろう。

なぜ、戦わなくてはいけない状況に持ち込んでしまうのだろう。

そんなことになる、その前に、なんとかするべきではないのだろうか?

彼を責めることはできないが、ほんとうにかなしい気持ちになったことを、よく憶えている。

私が甘いのだろうか…

・・・

・・・・・・


この世に生命が発生して以来、いろんなカタチで争いや淘汰のあった生物たち。
こんなに悲しい思い出の記憶を体の奥底に抱いていながらも、
どうしてその争いはやむことがないのだろう。


大きなことを考えることはむつかしいとしたら、
小さなことから考えよう。
大切な人々が、これから先もずっと笑顔でいられるためには、
どうしたらよいのか。

『茶色の朝』をむかえないために


私たちは、どんな国にすみたいのか、考えることが必要。


  われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、
  平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

    わたしたちの国の憲法 前文より
# by satomi_pomme | 2005-09-12 23:10 | おもい

『ヒトラー最期の12日間』

映画『ヒトラー最期の12日間』を観てきた。

*少し内容にも触れてしまうので、これからご覧になる予定のある方は、ごめんなさい。


ドイツで作られたヒトラーの最後、そしてドイツ終戦の時の映画。

やっぱり私には釈然としないことがたくさんで、苦しくなる。
この前にブログ記事に、

 【どんな差や違いでもまず、「かわいい」ってうけいれる】
小説の一部分をとりあげたばかりだが…

なぜ、こんなことになってしまっていたのか…。
戦争のことを取り上げたものを観ると感じることだ。
事実として受け入れるのが精一杯。
とても、とても苦しい。



劇中のヒトラーはかなり錯乱していた。
周囲の人々の彼への心酔状態も、おそろしいまでのものだった。
ヒトラーの周囲に焦点が当てられているために側近の登場人物達は
食べ物に困っている様子はなく、身なりも最後まで美しい。
あくまでも、その地下要塞の中でだけ。

一歩外が映し出されるとそれは、本当に悪夢のような戦場。
まだ小さな子どもですら、戦場と化した町で戦う。
ヒトラーと、国のために。

ヒトラーとともに自決した人々が多数いた。
悪魔といわれる彼だけど、少なくともその最後には
愛も共にあった。


最後の時の映画なだけに、それまでの彼の政策についてのことなどは
ほぼ触れられていなかった。
私は少し前にNHKでの特集番組「アウシュビッツ」を見ていた。
収容所で生き残った人々の証言も多々あった。
なんで、こんなことがおきてしまったのか。
「独裁者」という彼独りの力で、というのも、きっと本当は正解じゃない。
ちょっとずつ、なにかの歯車が狂って大きな力となってしまった。

私達の歴史にはそういうことが本当にいくつもある。
今、正しいと思っていることも、少しの時が経ったとき、
どんな風に見えるのか。
いつでもありえてしまうことなのかもしれない。

だから、ほんとうにたいせつなことを忘れないように。

もうすぐ私たちの国でも選挙がありますね。
投票に行こうと思います。
でも、いまひとつ、その一票をどうしようか、
明確な意思が決まりません。
じっくり考えないと、なりません。そのための選挙なのですから。


映画の最後で、秘書ユンゲが語る。

「若かった、では言い訳にならない。
目を見開いていれば、気づけていたはずなのですから」

# by satomi_pomme | 2005-09-05 22:47 | えいが


きえてしまいそうな  ひびのあわを かきとめる

by satomi_pomme
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